台北で恋した革細工屋の人の話

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跳ねメガの小噺
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旅に行けば、その土地の異性に恋をすることがある。そんな恋は帰国したら忘れてしまうほど単純で大したことがないものだが、その時は必死になってしまうものだ。そんなエピソードが台北にはある。

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普段は苦手なのに

僕は、服屋の店員に声を掛けられるのが苦手タイプである。そのため、普段からイヤフォンを付けて無愛想を貫いてしまうタイプの人間だ。だがその時は違った。その女性は素朴だけれど英語が堪能で笑顔の素敵な女性だった。僕をどこの国の人かと判断したのかは知らないが、30分ぐらいいろんな話をした。ちなみに自己紹介すらしていない。

目の前にあった小銭入れ

その女性の笑顔が素敵すぎて僕は小銭入れとカードケースを2つ買ってしまった。その時の心境としては、ある鳥が羽を広げて自分をアピールするようなものなのかもしれない。小銭入れで自分の経済力を必死にアピールしてしまったのだろう。歳を重ねる度にそんなことはなくなるが、叩いても響かないような経済力を女性に見せようとする自分はなんて小さい人間なんだろうか。どんぐりの背伸び並みだと思う。

迷いに迷った。

小銭入れを買った後、双連でかき氷を食べ、台南に上陸しているニュースを見ながらかき氷を食べた。Tシャツと短パンで草履を履いて、どこか現地に溶け込んだ気になりながら、松江南京の宿に戻った。そのあと、「あの時次に繋がることを言えば良かった」と後悔に苛まれた。台北に戻るきっかけが欲しかったのだろう。あんなに台北が好きだとか言ってる割には友達がいるわけではないのだ。一人でいるときはいつも一人なのである。そんなことを考えていた。次の日、僕は誠品書店に行って、小さな便箋とポストカードを買った。それにお礼とメールアドレスを添えながら、そのお店に行った。目当ての女性はいないが、必死にその女性の容姿を伝えて手紙を渡した。普段、僕は女性に対して情熱的で積極的なタイプではない。今でもよくやったなと思っている。

結局

結局、帰国から数日経っても連絡は来なかった。台北に行くたびにそのお店の前を通らざるを得ないのだが、その度に胸が痛い。

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